借金生活に逆戻りの巨人、岡本和真のレフト起用はどうなのか【柴田勲のセブンアイズ】

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阪神岡田監督と対照的

 巨人が交流戦を前に23勝24敗、借金「1」で終えた。4位だ。前回の今コラムでDeNA、阪神6連戦を控えて「ここで負け越したら元のもくあみだ」と記したが、その通りになってしまった。

 DeNAに勝ち越したまではよかったが、首位・阪神に3タテを食らった。いくらなんでも3タテはいかんわな。

 これでゲーム差は「9」となった。阪神の貯金は「17」、巨人の借金「1」を考えると、実質的にゲーム差は13、4くらいあるのではないか。こう思ってしまう。

 阪神との3連戦は主導権を握られたままで終わった感がある。岡田彰布監督はベテランの味を出してドッシリと構えていた。対照的に原辰徳監督は焦りからか、それとも余裕がないのか。動き過ぎだった。

中途半端

 第1戦では、好投していた横川凱を6回限りで替えた。阪神打線はタイミングが合わず、安打は散発の3本だった。自分の方にいい流れが来ているのに手放した。替える必要があったのか。

 原監督は、このところ秋広優人を3番で起用している。だが、この試合では6回1死一塁でバントを命じて結果は投飛、失敗だった。

 3番を打たせている。ここは前の打者、坂本勇人に送らせて勝負させる手があった。これでは秋広を信頼していない。こう思われても仕方ない。中途半端だ。

 岡田監督はその裏、無死一塁で桐敷拓馬に代打を送らなかった。桐敷もまた強いボールを投げて好投していた。巨人打線は嫌がっていた。岡田監督はこの流れを大事にした。

 第2戦は好投していた先発のフォスター・グリフィンが7回、四球をきっかけに崩れてしまった。引っ張り過ぎとの声もあるが、6回まで無失点だった。ここまで先発陣の中ではよく投げていたこともあって、替えることはできなかったのだろう。

 問題は打線だ。3連戦で計4点だ。第2戦、ルイス・ブリンソンが9回に放った2ランはおまけのようなものだ。

 第2戦の大竹耕太郎に苦戦し、第3戦の才木浩人は確かに落差のあるフォークがあったが、なんでもないボール球を振って助けていた。6回まで安打は先発・松井颯の1本だけだった。

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