ドラマの過剰コンプラに戸田恵梨香が物申す “言葉狩り”が横行する現状に警鐘

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 芭蕉は〈物言えば唇寒し秋の風〉と詠んだが、覚悟の上での空気を読まぬ発言は、時に閉塞した時代に風穴を開ける。昨年10月に映画を降板して以降、表舞台から姿を消していた戸田恵梨香(34)。9月に復帰した彼女が先ごろ放ったある言葉が、少なからぬ人々の胸に突き刺さっているという。

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 戸田は11月13日、「ボクらの時代」(フジテレビ系列)に出演。その際の発言が話題になっている。

〈ドラマとか映画の世界にたくさんのコンプライアンスができてしまったのが一番、悔しいです。やくざのお話なのに、やくざがシートベルトする。なんだ、その手間はみたいな〉

〈コンプライアンスを守っていたら限界が来るわけじゃないですか。お芝居、役者をやり続けられるんだろうかって自問自答する〉

中井貴一も「作り手の萎縮」を危惧

 芸能担当デスクが言う。

「彼女は大竹しのぶに憧れて女優を目指したと公言しているほどで、演技に一家言あるタイプ。だからこそ、最近の制作環境についてモノ申したくなったのでしょう。とはいえ、第一線で活躍する女優がテレビ番組で、ここまでコンプラについて踏み込んだ発言を行うことは異例です」

 もっとも、戸田は現場の危機感を代弁したに過ぎないともいえる。実際に俳優の中井貴一も今年に入り、主演作の時代劇をPRする際にスポーツ紙のインタビューに応じて、

〈僕らはウソをつく商売。それなのに、最近は「この物語はフィクションです」とお断りを入れてもクレームが来る。そして作り手が萎縮する〉

 そう述べているのだ。

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