ベビーカー論争で大荒れの元バレーボール日本代表・大山加奈…なぜ引退後の女性アスリートはSNS下手ばかり?

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もともと現役時代のファン層となじまないSNS スポーツマンシップにそぐわない「察して」「匂わせ」文化への拒否感

 今回のように「接客に物申す」タイプの投稿でなくても、引退後の女性アスリートのSNSは炎上しやすい。特に、ファッションや恋愛に関する投稿は叩かれがちだ。結婚相手へのポエムを載せた潮田玲子さんや、不倫騒動の渦中の福原愛さんも自撮りの連投で注目を集めていた。派手目のメイクやファッションの吉田沙保里さんも、よく名前が挙がる。

 それはアスリートを過度に神聖視する風潮も大きい。スポーツにだけ集中して、恋やオシャレには興味がない女性であってほしい。まして社会に物申したりせず、常に謙虚で控えめでいてほしい。「国民的人気」という枕詞がつくアスリートほど、引退してもそう求められがちだ。だから個人的な話や感情を発信するSNSと、相性が悪いのは当然である。

 そもそも現役時代を支えたファン層になじみがないメディアということも大きい。例えば大山さんや安藤さんの全盛期は10年以上前。彼女たちのストイックな姿をテレビで見ていた人が大半なだけに、文字や写真だけの情報にはもどかしさを覚える人もいるだろう。現代の若者にとっては「加工してナンボ、目立ってナンボ」というのが当たり前でも、「承認欲求丸出し」ととらえる人がいることも否めない。

 アスリートからすれば、メディアに追いかけられうれしくもない情報もオープンにされていたからこそ、自分の出したい情報や感情を自由に表現できるSNSは大歓迎のはず。そのせいか、意味深な文章や写真のみの「匂わせ」「察して」的な投稿になる人もいるのは確か。それもまた、正々堂々としたアスリートイメージと真逆に見えてしまうのだろう。

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