「天才美少女役」ばかりの平手友梨奈の強さと弱さ 橋本環奈との“意外な共通点”とは?

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橋本環奈との共通点と実写化女優たちの頂点「朝ドラ」との距離

 原作ものの実写化作品で実績を重ねた女優たちのひとつの頂点が、NHKの朝ドラだ。広瀬すずさん、土屋太鳳さん、二階堂ふみさん、永野芽郁さん。浜辺美波さんは来年の主演に内定し、「おかえりモネ」で注目を集めた今田美桜さんも、実写化作品で好演が光る一人だ。

 実写化女王として名実ともにトップの橋本環奈さんが主演にならないことをいぶかしむ声が上がるが、彼女もまた平手さん同様、「普通」に見えにくいからだろう。朝ドラはオリジナル脚本。天才そのものでなく、普通の人間だからこそ光る人生を描くもの。橋本さんも可愛いだけではなく賢さを感じさせる人だが、実写化では成功の鍵を握る2次元的なルックスと冷静すぎる自己分析は、朝ドラとは相性が悪いのかもしれない。

 さて、葵役はこの先も見せ場ばかり。本家版を見る限り、成功と人気が約束されているキャラである。ただそれは天才としてではなく、平凡な女性のはにかみや報われなさをどこまで表現できるかにかかっている。平手さんが女優という仕事にどこまで愛着があるかわからないが、彼女が本当に天才的な演技力を身に付けているとわかるのは、天才という役柄の鎧を脱ぐ覚悟ができた時のように思う。きっとその日は思ったより近い。平手さんの天才物語・第二章は、いつ始まるのか楽しみである。

冨士海ネコ

デイリー新潮編集部

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