「安倍元総理」銃撃から1カ月 いま振り返る「トランプ元大統領」来日時の厳重警備体制

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 安倍元総理が銃撃された事件から早1カ月が経過した。この間、警察庁は、独自の検証・見直しチームを結成し、事件を未然に防げなかった原因の究明しようとしている。そこで見えてきたものとは――。

銃声と認識せず

 社会部記者が言う。

「警察庁は8月5日に、検証の途中経過を公表しました。それによると、まず一発目の銃声をSPたちが銃声と認識せずにスルーしてしまったこと、そして、安倍元総理の背後の警備が手薄で、かつ、元総理との間に距離があったことを具体的な理由として挙げていました」

 改めて聞いてもお粗末に思えるが、さらには、

「警護していた全員が私服の警察官だったことも、問題だったと指摘しています。というのも、もし制服の警察官が多数現場にいれば、『これは狙っても無理』と犯人に思わせ、実行しないという可能性が高まったからです。いわゆる“見せる警備”です」

 見せる警備――と言えば、2019年5月に、トランプ大統領(当時)が来日した際の警護体制が思い出されるという。

白く巨大な……

「たしかにあのときは、すさまじい警護体制でしたね。大統領夫妻は、安倍元総理夫妻に招かれ、六本木の飲食店で夕食を共にしたのですが、ここまでやるのか、と取材していて感心しました。もちろん元総理の演説時の警護と、現職アメリカ大統領と日本の総理が揃う場の警護が違うのは承知の上ですが」(前出社会部記者)

 当日、会場となった六本木の飲食店が入る雑居ビルの前は、前後50メートルに亘って完全に封鎖され、店の前には白く巨大なテントが張られていた。

「そのテントにそのまま、要人を乗せた車が入るのです。車が入ると、カーテンが閉められ、要人たちはその中で乗り降りする。テントは店の入り口までつながっているので、一度も外部に身を晒すことなく、そのままお店の中に入れるようになっていたのです。車からの乗り降りが一番狙われるから、ということで作られたそうですが、たしかにあそこまで警備されると、狙撃手もお手上げとなりますよね。究極の見せる警護だったと思います」

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