「致死率0.006%のデータを活かして」 沖縄県専門家会議座長が提言、緊急事態宣言は不要?

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本当に入院が必要か

〈さらに広範なデータを、東京歯科大学市川総合病院の寺嶋毅教授に提供してもらう。

「1月27日の厚労省アドバイザリーボードに、大阪のオミクロン株の感染者の解析が出ていましたが、全年齢層の重症化リスクが0.05%で、死亡率が0.02%。デルタ株の20分の1ほどです。60歳以上に限定しても、重症化率はデルタ株の4.7%に対し0.4%と10分の1程度になり、3.7%だった死亡率も0.2%と、20分の1くらいになりました。また98%が軽症で、肺炎を発症する確率が従来株の0.12倍というデータもあります。入院を必要とする割合は減っていると思います」

 それにしては、東京都の病床使用率が50%に近づくなど、相変わらず医療が「逼迫」するのはなぜか。寺嶋教授は、

「1月27日の東京都のモニタリング会議の資料によると、現在、都の入院率は3・7%、全療養者に占める入院患者の割合は約4%と出ており、新たな感染者が1日1万人出ると300~400人が入院する計算です」

 と言い、こう加える。

「高濃度の酸素投与や人工呼吸器を必要とするなど、緊張を強いられる重症者が多かったデルタ株のときとは、状況が異なっている面がある。たとえば、高齢者施設のクラスターが原因で80~90代の入院者が増えていますが、コロナの重症度が高い人は少ない。同じ入院率でも、実際の逼迫具合は違うのではないでしょうか。いまは高齢者や基礎疾患がある人など、重症化リスクがある患者は全員が入院対象だと思いますが、リスクファクターはあるが軽症の入院者について、本当に入院が必要か、という議論はあってもいいと思います」〉

緊急事態宣言は意味がない

 そうしたとき、まん延防止等重点措置や緊急事態宣言にも、それほど意味がないと思います。3万人が感染して亡くなるのが2人の感染症は、「まん延防止」という感覚ではない。デルタ株のような致死率が2~3%もある病気に適用するならわかりますが、0.006%といった感染症には必要ないでしょう。飲食店の時短営業やアルコールの提供禁止も必要なく、尾身会長の言う「人数制限」などピンポイントの対策がしっかりできていれば、飲食店も普通に営業して問題ないはずです。

 東京都が緊急事態宣言まで示唆しているのは、私たちがすぐに見直した全員入院という感覚に縛られ、半ばパニックになっているのではないでしょうか。しかし、濃厚接触者の定義さえ変えれば、保健所の業務は激減します。さらに、オミクロン株については「新型コロナ」の冠を外してインフルエンザ並みの扱いにすれば、入院する患者さんは激減するので、パニックになる必要もありません。

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