「阪神・矢野監督」キャンプイン前日に退任表明、球団が頭を抱えた「サイン盗み問題に言及」で炎上事件

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絶対にやってないです

 その発言は次のようなものだった。

「監督会議でも(フェアプレーの議題が)出たんやけど、それは(球団副社長の)谷本さんから強く要望してもらったこと。ヤクルト側から見れば(阪神側に)疑わしい行為があり、『動くな』という趣旨のことを言ってきた。それに対して自分たちも反応し、揉めるような感じになってしまった。これに関して何か言うことはあの時以来してこなかったが、もし何か(フェアでないことを)やってるってことがあれば、どんな処分でも受ける。俺らは絶対にやってないです」

 この日の12球団監督会議で確認された「フェアプレー精神の遵守」の案件が、阪神側から議題として挙げられたことを指揮官は強調。ここで触れられているのは昨年7月6日に神宮球場で行われたヤクルト戦で、阪神側がサイン伝達行為を疑われた一戦のことである。

 試合中にヤクルトの三塁手・村上宗隆が阪神側のサイン盗み疑惑を抱き、審判団にアピールすると三塁側ベンチの矢野監督は他のコーチとともに大激怒。矢野監督は21歳の村上に向かって「やるわけないやろ、ボケ!」と指揮官とはとても思えぬ大人げない暴言を浴びせ、あわや両者が一触即発となる前代未聞のシーンを招いたのは記憶に新しい。

完全に“地雷”を踏む

 在阪スポーツ紙記者によると、

「矢野監督としては『絶対にやっていない』ことを念押ししておきたかったのだろうが、これは完全に“地雷”を踏む格好となってしまった。現場にいた広報は大わらわとなり、ネットで速報記事を配信しようとしていた虎番記者たちに『掲載保留』を一時言い渡していたそうだ」

 その後も球団側は調整に追われ、

「谷本副社長が矢野監督の発言を受けて、あらためてメディアに説明しなければならなくなり、これでようやく報道解禁となった。球団としては監督会議の場の中だけに留めておきたかったというのが紛れもない本音だった」(同)

 矢野監督が口にしなければ、昨年の問題だけに大きく報じられることはなかったかもしれない。本来ならば蒸し返して欲しくなかった一件を矢野監督自らがメディアへ再びブチまけてしまったことで、球団サイドも頭を抱え込んだというのが大筋の流れである。案の定、この直後のネットやSNS上では「黙っていればいいのに」「まるで言い訳をしているようで見苦しい」「これでは“やっぱり本当はやっていたんじゃないか”と逆に疑われてしまう」などと批判的なコメントが殺到し、再炎上するハメになってしまっていた。

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