ヤマダ電機傘下の大塚家具 大塚久美子社長が抜けたら、いきなり黒字化!の衝撃

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資本と人が変われば

 ヤマダも大塚家具の完全子会社化を発表した際、「完全子会社化によって意思疎通が迅速になり、(大塚家具の)業績回復のスピードアップに繋がる」と説明していた。

「完全子会社となって、IRであるとか管理部門に割かれるマンパワー、費用も浮いた。会社規模が小さくなったことで、経営の効率が上がったと思います。さらに、無金利の分割払いサービスを取り入れたことで、大きく売上も伸びたと聞きます」

 日経産業新聞にはこうある。

《19年末に傘下に加えた大塚家具の売り上げを伸ばすため、無金利の分割払いサービスも提供した。すると同サービスの利用により、たちまち家具の売り上げが10億円も積み増された。/ヤマダグループ傘下に入る前の顧客単価は平均約25万円。それが無金利分割払いサービスを利用すると、顧客単価は約50万円へと倍増。家電も一緒に購入して同サービスを利用すると、顧客単価が平均約90万円へと跳ね上がったのだ》(「日経産業新聞」9月22日付)

「資本と人が変われば、企業は変わるという典型例だと思います。大塚家具単体だったら、決してできなかったことです。企業体力のあるヤマダと組んだシナジー効果と言っていいでしょう」

久美子氏は一安心

 大塚家具にもようやく、平和が訪れたようである。今後、心配なことはあるだろうか。

「これまでも本来なら、危機的状況になるはずはなかったんです。彼女がさんざん引っかき回したために、1人リーマンショック状態に陥っていました。今はヤマダの大きな傘の下、大塚家具に不安はないと思います。今後は、脱家電を標榜し、住宅関連や金融にまで手を広げた、ヤマダの真価が問われることになるでしょう。これまで関わった企業を不幸にしてきた大塚家具の黒歴史が再現しないことを祈ります」

 18年にヤマダの完全子会社となった住宅メーカーのエス・バイ・エル(S×L)は、現在ではヤマダホームズへと社名を変えている。大塚家具の社名は残るのだろうか。

「創業家はもういないわけですからね。ヤマダが大塚家具という名にブランド力を持っていると考えるかどうか、それ次第でしょう」

 ちなみに久美子氏は、7月31日にTwitterで《昨日2回目のワクチン接種(ファイザー)しました。副反応は発熱等の自覚症状なく、注射した周辺がちょっと痛いくらいで、動かすにも不自由ないので、一安心。》と呟いて以来、沈黙している。

デイリー新潮編集部

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