伊藤詩織さんの準強姦逮捕状を“握り潰した”男が警察庁長官に就任 その内幕とは

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河井夫妻の事件でも

 人事レースでいえば、本来、同期の露木康浩官房長が先頭走者だと目されてきた。そこを逆転するにいたった力の源泉は、つまるところ、“安倍―菅官邸との距離の近さ”以外の何ものでもない。

 19年の参院選で河井克行・案里夫妻が広範に現金をばらまいた事件。広島県警は当初、広島地検と協力して捜査を進めようとしたものの、早々に降りる形となった。これについても、

「警察庁ナンバー2である中村次長の意向が働いたといわれます。先の広島の選挙はご存じの通り、菅さん肝煎りでしたから」(同)

 伊藤さんに見解を訊くと、

「中村氏の一言で捜査が中止になるならば、その逆のことだって起こり得ます。今度、警察庁長官になろうというひとが、これまで何をしてきた人物なのか。これは、大勢の方の暮らしにも直結する話です」

 漫画家の小林よしのり氏は、こう話す。

「権力の恣意的な使い方に問題意識をもつ人を、もっと増やしていかないと」

 相手は警察トップなのだ。

週刊新潮 2021年9月23日号掲載

ワイド特集「『格付け』の舞台裏」より

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