【韓国】、選手村に掲げられた2つ目の「虎の横断幕」に隠れた“あり得ない”反日メッセージを検証

国際 韓国・北朝鮮

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「朝鮮半島を模しているだけだ」と主張

 選手村で反日横断幕を掲げ、国際オリンピック委員会(IOC)からイエローカードをもらった格好の韓国選手団。すっかり反省したかと思ったら、今度は虎の姿が描かれた横断幕を掲出した。そこに込められた反日メッセージについて、韓国の事情に明るい羽田真代氏が検証する。

 東京五輪の選手村入りしたオーストラリア選手団は、「THANK YOU」「心より感謝いたします」と、感謝の念を横断幕に託していた。その一方、韓国選手団は文禄・慶長の役において日本軍と戦い活躍した李舜臣(イ・スンシン)の言葉をもじった反日横断幕を掲げ、騒ぎとなったことは記憶に新しいところだ。

 入村早々、常識外れの反日行為を展開した韓国選手団は、IOCから五輪憲章(政治的、宗教的、人種的な宣伝活動を禁じた五輪憲章50条)違反の指摘を受け、横断幕を撤去した。しかし、その後すぐに、「虎が降りてくる」と書かれた横断幕を掲出し、波紋を呼んでいる。

 この横断幕には虎の姿が描かれており、大韓体育会(日本のJOCに相当)は「朝鮮半島を模しているだけだ」と主張するが、日本の一部ネットユーザーの間では「朝鮮半島を模した虎の絵で竹島まで表記し、その所有権を主張している」と指摘の声が上がっていた。

 ならば……ということで、その指摘を検証してみた。まず、この虎の絵は、トンロイメージという企業が運営する画像購入サイト「クリップアートコリア」にある画像が元になっている。

 同社は1995年の創立。2003年からメンバーシップ及び会員制サービスを提供しており、紹介ページには“K-コンテンツの未来を切り開いていく企業”とある。

原版は「反日画像」

 クリップアートコリアのイメージ検索欄に韓国語で「日本」と入力すると、「日本製品不買運動」や「貿易戦争」のイメージをはじめ、「放射能汚染海産物の輸入拒否」のイメージや「3・1節」、「光復節」、独立運動家の肖像画つきの「大韓独立」を描いたイメージなどが続々と登場する。「日本」で検索しただけで600件以上ものイメージがヒットし、そのほとんどが反日画像である。

 サイト上には現在、選手村に掲げられている虎のイメージもアップされており、原版を確認してみたが、上部に「大韓独立万歳!」「その日を忘れません」と書かれていた。「反日画像」として販売されている虎のイメージを元に、横断幕が制作されたことは間違いなさそうだ。

 横断幕には虎の右側に花と葉が描かれているのだが、原版にはそれらはない。大韓体育会が原版の文字を削除し、虎の右側に花と葉を付け加え、それで鬱陵島と竹島を表現したのだろう。IOCからは一度イエローカードをもらっているようなものなので、さすがに反日の文句をカットせずに掲出すれば警告の累積で選手村を追い出されかねない。とはいえ、単に虎の姿を掲げるだけでは芸がない。ということで、鬱陵島と竹島を意味する花と葉を加えて、“隠れ反日”行動を展開したというわけだ。日本のネットユーザーの推測は間違っていなかった。

 ここで注目すべきは、大韓体育会が2つの反日横断幕をあらかじめ準備していたという点だ。彼らは五輪前から、「日本が竹島の領有権を主張し、スポーツの場に旭日旗を持ち込むこと」に抗議し、更には本意ではないボイコットを叫んでみるなど、急進的な反日団体然として活動してきただけに、その用意周到さもむべなるかなというところではある。今後も、もしかしたら3つ目、4つ目の反日横断幕が登場するかもしれない……というのはやはり悪い冗談でしかない。

羽田真代(はだ・まよ)
同志社大学卒業後、日本企業にて4年間勤務。2014年に単身韓国・ソウルに渡り、日本と韓国の情勢について研究。韓国企業で勤務する傍ら、執筆活動を行っている。

デイリー新潮取材班編集

2021年7月31日掲載

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