小倉智昭が君臨した22年、フジ「とくダネ!」はリニューアルでなく番組終了のウラ

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「とくダネ!」包囲網

 11年には「スーパーモーニング」(テレ朝)が終了し、羽鳥慎一の「モーニングバード」がスタート。初回で7・5%を記録し、民放1位に。

「それでも『とくダネ!』は盛り返し、11年7月18日には最高視聴率16・4%を記録しました。しかし、この辺りがピークでした。14年には『はなまるマーケット』も終了し、TBSもオウム問題で封印されていたワイドショーに『いっぷく!』で復帰。いずれも『とくダネ!』の特色だった政治問題や社会問題を取り入れました」

 16年には、揺るがなかった視聴率1位の座を「モーニングバード」に明け渡し、「スッキリ!!」にも負けるようになっていく。

 前出の民放プロデューサーが言う。

「16年7月28日には放送4452回を迎え、小倉さんの悲願だった『小川宏ショー』を抜き、同一司会者の全国ネットニュース情報番組として最長となりました。この辺りで卒業するべきでした。でも小倉さんは、『東京五輪に行きたい』などと言っていましたしね。そして何より、小倉さんが“フジの天皇”と言われた日枝久さんに可愛がられていたことも大きかったと思います。とんねるずが日枝さんに可愛がられていたため、なかなか彼らを切れなかったという話がありますが、小倉さんも同様です。現場サイドが気を遣ってしまったわけです」

 なぜ今になって、番組終了となったのか。

「まずギャラの問題です。小倉さんは『どうーなってるの?!』の高視聴率もあり、『とくダネ!』では1日のギャラは50万円からスタートしたそうです。その後、番組の視聴率もアップし、貢献度も高いため、1日80万円にまで上がっていたといいます」

 週に400万円、月に1600万円という計算である。ちなみに04年の高額納税者名簿では、小倉氏の納税額は4656万円、全国3557位だった。

「もちろん小倉さんもそのことはよくご存知ですから、高額なギャラを還元するという意味も込めて、スタッフ感謝祭と題した温泉旅行を開催し、150人以上のスタッフを接待したこともありました。そういうところもあったから、番組プロデューサーも無下に解雇することはできなかったのかもしれません。しかし、昨年からのコロナ禍で、予算は緊縮しています。小倉さんを早く卒業させ、限られた予算を他に回すことができたなら、上手くリニューアルできたかもしれません。東京五輪を最後に小倉さんは勇退という話もありましたが、五輪が延期となってうやむやになっていました。で、結局は番組自体がなくなることになったわけです」

週刊新潮WEB取材班

2021年1月22日掲載

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