「おちょやん」に伊勢谷友介にそっくりな歌舞伎役者が登場 「片岡松十郎」の苦節20年

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 朝ドラ「おちょやん」の第3週で、歌舞伎役者の早川延四郎を演じた片岡松十郎が注目されている。舞台に立った隈取の顔からも二枚目と想像できる。楽屋でメイクを落とすと案の定、伊勢谷友介と見紛うばかりのイケメンだった。公式HPの登場人物にも記載されていないが、どうやら本物の歌舞伎役者らしいとSNSで話題になるも、延四郎はあっという間に死んじゃって――。

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 番組をご覧になってない方のために説明すると、役者の延四郎が登場したのは、12月14日のことだった。歌舞伎担当の記者は言う。

「劇中、芝居小屋で演じられたのは、松嶋屋(片岡家)のお家芸である『夏祭浪花鑑(なつまつりなにわかがみ)』の一場面。松十郎は、舅を殺してしまう団七を演じていました。ちなみに、舅を演じていたのは片岡千次郎で、2人とも上方歌舞伎の俳優です。松十郎は片岡仁左衛門の弟子ですが、オープニングには〈歌舞伎考証・片岡仁左衛門〉とクレジットがしっかりとありました。愛弟子の出演に、人間国宝が全面協力したのでしょう」

 この延四郎、実は芝居茶屋の女将(篠原涼子)に駆け落ちまで決意させた元カレで、歌舞伎役者として最後の舞台に道頓堀の芝居小屋を選んだのだった。

外から飛び込んだ

 16日の放送で、延四郎は千代(杉咲花)に、なぜ役者をやめるのかを打ち明けた。

延四郎:歌舞伎の世界は、名のある家に生まれんとなかなか出世でけへん。私は外から飛び込んだによって、大阪ではなかなか上手いこといかへんかってな。大阪を出て、東京へ行って20年、辛抱して辛抱して、どうにかここまでやって来たけどなあ。ここらが潮時や……。

「実感のこもった台詞でしたね。彼を知る歌舞伎ファンは、台詞というより彼の本音だと思ったんじゃないでしょうか。実は松十郎も外から歌舞伎の世界に飛び込んだ人で、この20年余り辛抱してきた人ですから」

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