「オスカー」ついに取締役2名が退社 米倉涼子“生みの親”離脱で業界に衝撃

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 米倉涼子、剛力彩芽、紫吹淳に森泉――。今年に入ってからだけでもオスカープロモーションを後にしたタレントは数知れず。だが、目下、“退所”が取り沙汰されているのは女優でもモデルでもない。古賀誠一会長(80)の番頭格と目されていた二人の取締役なのである。

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「オスカーではタレントの独立が相次いでいますが、まさかあの二人まで抜けるとは……。辣腕で鳴らした古賀会長とはいえ、これでは裸の王様と呼ばれても仕方がありません」

 驚きを隠せないのは民放のプロデューサーである。

 11月いっぱいでオスカーを去ったのは、岩澤和俊専務取締役と、副社長まで務めた鈴木誠司取締役。無論、これまでに独立した美女たちの方が一般的な知名度は上だろう。しかし、この二人の退社という情報が業界に与えた衝撃は大きい。

「鈴木さんと岩澤さんは、すでにテレビ各局に挨拶回りを済ませているようで、芸能関係者の間ではかなり話題になっています。何しろ、業界内でもやり手で知られる二人ですからね。鈴木さんは昔気質の性格で面倒見がよく、局の幹部だけでなく、若手のディレクターからも慕われている。一方の岩澤さんは女優・米倉涼子の“生みの親”として有名で、モデルデビューした当初から彼女を担当していた。古賀会長の手足となってテレ朝とのパイプを作り、常に20%前後の視聴率を叩き出す『ドクターX』を立ち上げた功労者のひとり。米倉がミュージカル『シカゴ』に主演した際も、岩澤さんはブロードウェイに同行していました」(同)

 二人が長年仕えた古賀会長の元を去った背景には、これまで再々取り上げてきた“娘婿”の存在がある。

「答えることはない」

 芸能関係者が明かす。

「現在の石川(薫)社長の次は、古賀会長の娘婿で、専務取締役の堀和顯(かずあき)さんが会社を継ぐことが既定路線になっている。この堀さんのパワハラと経費の締めつけでベテラン社員が続々と退社。今回の二人も、今後のオスカーを悲観して辞めた可能性が高い」

 米倉との結びつきが強い岩澤氏には、彼女が立ち上げた個人事務所に合流するという噂もあるが、

「新たにプロダクションを設立して、オスカーを辞めたタレントの受け皿を作ろうとしているとも耳にします。他に、彼が手掛けたオスカー初の男性グループ“男劇団 青山表参道X”のメンバーを引き抜くのではないかとの声も。ただ、それ以上に気になるのはオスカーの今後です。芸能事務所にとって最大の財産は“人脈”に他ならない。ドラマのバーターや、バラエティ番組のゲストに若手を押し込むことができるのもテレビ局との太いパイプがあってこそ。人脈と求心力に定評のある幹部が抜けたことで、オスカーの危機的状況に拍車がかかるのは間違いありません」(同)

 古賀会長を直撃すると、

「何も答えることはありません。(堀氏の問題は)全く関係ありませんから」

 と言うのみ。手塩にかけた女優に加え、苦楽を共にした番頭にも去られた芸能界の重鎮。初冬の風が“裸”の身に染みる季節である。

週刊新潮 2020年12月10日号掲載

ワイド特集「驕れる者」より

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