「GoTo」で儲かるのは「二階幹事長」と「JTB」だけ? 現場はトラブル頻発で機能不全に

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二階幹事長と旅行業者の密着

 そして付言すれば、高笑いは、「観光族のドン」二階俊博幹事長も同じ。二階氏と「二階派」メンバーが党内でGoToを積極的に進めた一方、前出の「共同提案体」関連団体から多額の献金を受けてきているのは既に報じられている。そもそも、二階氏自身、「共同提案体」の構成団体のひとつ「ANTA」の会長だ。まさに“我田引水”。

「二階さんと旅行業者の密着ぶりはすごい」

 と言うのは、さる自民党関係者。

「二階さんはこれまでのべ1万人を超える訪問団を率い、中国、韓国や東南アジアを訪問。習近平はじめ各国首脳と面談し、力を誇示してきました。このツアーの手足となったのが、『共同提案体』メンバーの団体。彼らも一人十数万円の旅行を仲介することで、莫大な利益を得ました」

 自らが主導したシステムで密接業者が潤う。両者のWIN-WINの関係は、より強固になったと見える。が、その陰で泣くのは……。

「宿泊業者をはじめ、観光業者はもうGoToがなければ先が見通せないというレベルまで疲弊しています」

 とは、ホテル評論家の瀧澤信秋氏。

「そのGoToも事務局が上手く回らず、それに加えて、大手に有利では、不満と疲弊は増す一方でしょう。とにかく、国や事務局は現場の声を受け止め、どうか彼らを救えるような制度を運営してもらいたい」

週刊新潮 2020年10月15日号掲載

特集「クーポンが届かず大混乱! 事務局は機能不全でトラブルだらけ! 『GoTo』高笑いは『二階幹事長』と『JTB』ばかり」より

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