おぎやはぎにEXIT兼近…大御所タレントにトドメを刺す「中間管理職」芸人たちの好景気

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引退をほのめかす石橋貴明に、「嫌いなタレント」常連の坂上忍、時代遅れの明石家さんま… 彼らにトドメを刺すのは「中間管理職」タレントか

 坂上忍、とんねるず石橋貴明、明石家さんま。この大御所たちの共通点は、女性を美醜で判断するのを持ちネタにしてきたこと、そして「嫌いなタレントランキング」の上位であることだ。

 坂上は「ブスは嫌い」と公言していた毒舌タレントだ。タカさんは「食わず嫌い王」で必ず美人側につき、ちょっかいを出していた。「うたばん」時代の、モーニング娘。・保田圭イジリも思い出す。さんまの冠番組「明石家サンタ」の「ラブメイト」は、その年に出会った好みのタイプの女性をランク付けする企画だ。共演した女子アナや美人タレントたちに、すぐ気のあるような素振りを見せるのもお約束である。

 美人をちやほやし、そうでない相手はいじったり切り捨てる3人。女性に限らず、格下の芸人へのパワハラ的振る舞いもよくあった。普段の生活でやってはいけないことを、平気でやれる「空気の読まなさ」。そこに痛快さを感じる人は多く、人気を支えていたのだろう。しかし時代が変わり、ハラスメントに対する意識も変わった。今や時代遅れで横暴なタレントだと思われてしまう。昔は人気タレントランキングの常連だった彼らが、まさかの「嫌いなタレント」や「嫌いな芸人」ランキング上位になってしまったのだ。

 そうした時代を反映してか、坂上は2年前、東京五輪をひとつの区切りにしようと考えていると明かしていた。タカさんも先日、おぎやはぎのラジオで、「1年やってダメなら引退」と語った。SNSでの炎上や中傷が問題になり、ぺこぱのようにツッコまない笑いが愛され、「毒舌疲れ」は加速している。かつての大御所たちも潮時だと感じているのだろう。

「中間管理職」タレントたちは、大御所の悲哀も感じ取っているはずだ。一方で、世間の目線にも合わせていかなくてはならない。大御所が嫌われれば嫌われるほど、「中間管理職」としてバランスを取り続ける。するとまた世間が彼らに喝采を送り、大御所の価値観はやっぱり古いとなる。するとまた「中間管理職」に負担がかかるサイクルが始まる。大御所にトドメを刺すのは、結局のところ優秀な「中間管理職」になるのだろう。

 とはいえ「昇進」して、大御所MCとして成功するかどうかはまた別の話である。名選手、名監督にあらず。事実おぎやはぎも、「ブステレビ」では炎上した。ならば兼近やギャルタレントらが、どんな変化球でブチアガっていくのかに注目している。古い人間はすぐ野球に例えると、呆れられるだろうけれど。

冨士海ネコ

2020年6月28日掲載

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