こんなにある共通点…篠原「ハケンの品格」再放送で確信した米倉「ドクターX」の原点

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 2020年4月、新型コロナウイルス感染拡大により、テレビ業界は軒並み春ドラマの放送を延期させている。「ハケンの品格」第2シリーズ(日本テレビ)もその例に漏れず、代わりに放送されたのが13年前の第1シリーズだ。3月15日に放送された「春子の物語 ハケンの品格2007特別編」の平均視聴率は10・5%と2桁超え。懐かしさと同時に、これが「ドクターX」(テレビ朝日)の原点か、と思いを新たにした人もいたはず……。

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 2007年の1月から放送された篠原涼子(46)主演「ハケンの品格」は、オープニングは田口トモロヲ(62)のナレーションだった。

《2007年冬、永久不滅と思われていた終身雇用、年功序列といった日本の雇用形態は、瀕死の状態に陥っていた。長引いた不況で、企業は自らスリム化するために労働のアウトソーシングかを進め、その結果、非正規雇用者、特にハケンと呼ばれる人類が爆発的に増殖するようになった。現在、ハケン人口300万人。しかし、給与は時給制でボーナスなし、交通費は原則自己負担、3ヶ月毎の契約見直し、その環境は不安定で厳しい。そんな茨の道を逞しく生きるハケンたち》

 ここで一拍おいて、

《例えば、この女、あなたの隣のデスクにも、ある日、何の前触れもなく、こんなとんでもないスーパーハケンがやってくるかもしれない》

 どこかで聞き覚えがないだろうか。これから5年後、テレ朝でスタートした米倉涼子(44)主演の「ドクターX~外科医・大門未知子~」のナレーションも田口で、第1シリーズのナレーションはこうだった。

《2012年、白い巨塔は音を立てて崩れ落ちようとしている。大学病院の医局は弱体化し、医者のヒエラルキーは崩壊。命のやりとりをする医療も、ついに弱肉強食の時代に突入した。かつて花形だった外科医は過酷な労働条件から、なり手が激減。じり貧の医局を去る医者も少なくない。危機的な医療現場の穴埋めに、まったく新しいタイプの医者たちが登場した。医療の勤務体系には勤務医と開業医の2種類がある。かつてほとんどの勤務医が大学医局の人事権によって支配されていたが、大学医局に属さないフリーランス、すなわち一匹狼のドクターが現れたのである》

 ここで一拍おく。

《例えば、この女、群れを嫌い、権威を嫌い、束縛を嫌い、専門医のライセンスと叩き上げのスキルだけが、彼女の武器だ。外科医・大門未知子、またの名をドクターX》

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