契約解除の東大阪“元オーナー”がセブンを提訴 本人は「アルバイトを探さなくちゃ…」

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アルバイトで働く

 松本氏は現在、時々店舗に入っては、商品の整理や書類の整理を行う日々という。

「裁判はいつ結審するのか、まるで見当もつきません。運を天に任せてやり通すだけですよ。ここまでやったのだから、今更やめるわけにはいきません。ここでセブンに潰されてしまったら、やっと他のお店でも実現できた時短営業も元に戻ってしまう可能性があります。僕が諦めてしまったら、セブンの本部が各オーナーに、『潰されたくなかったら、時短をやめろ』と脅しをかけるかもしれませんからね」

 実際、松本氏の行動に賛同するコンビニのオーナーは多い。今まで何度も本部に時短営業を訴えても認めてくれなかったローソンのオーナーは、松本氏の時短実現後、営業時間の変更を認めてもらったという。

「僕がやっていることに意義があったわけですね。コンビニのオーナーで、24時間営業は無理と思っている人は、たくさんいますよ。ただ、本部が怖くて口に出せないだけ。だから、セブンと裁判で戦っている僕を、みな応援してくれるんです。最後まで頑張ってくれと。お客さんも、24時間営業は必要ないと思っている人も多いと思います。もはやコンビニは、24時間営業の時代ではなくなったのではないでしょうか。僕と同じように10人くらいのオーナーがセブンと裁判で戦ってくれたら、戦況もだいぶ変わってくると思うのですが……」

 と、語る松本氏。どうやら最後まで戦い抜く構えである。とはいえ、資金面での問題もある。

「この先、臨時休業を続けていけば、僕も食べてはいけないので、アルバイトをしようと考えています。何をやるのか、まだ具体的には決まっていません。セブンと早く決着がつけばいいのですが……。年金はわずかしかないし、ちゃんと年金を支給されても政府は2000万円必要だと言っている。年金はあてにしていませんが、とにかく働かないと。店が再開できるのがベストです。それが駄目だったら、お先真っ暗ですね。いい結果になるよう、とにかく頑張っていくだけです」

週刊新潮WEB取材班

2020年2月18日掲載

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