広瀬すず、朝ドラ女優のジンクス打破なるか? 野田秀樹の初舞台で問われる演技力

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問われる演技力

 そんな声に、彼女が所属している「フォスター・プラス」の担当者は、

「今回、初の舞台になります。不安を抱えずに臨める役者のほうが少ないのではないでしょうか」

 と、さほど気にかけていない様子である。芸能評論家の三杉武氏に聞くと、

「映画『海街diary』や『怒り』などで広瀬さんは幅広い演技を見せてきました。ところが昨年1月期のドラマ『anone』(日テレ系)は平均視聴率6%台と低迷した。期待されていた分、大コケした印象が残っただけに、『なつぞら』にかける意気込みは相当なものだったと思うんです」

 その重圧から解放されて、

「舞台への挑戦は、気持ちの切り替えと、視聴率を気にする必要がない点でいいことだと思います。ただ、野田さんは演劇界の巨匠。大竹しのぶさんや宮沢りえさんの女優としての魅力を引き出し、亡くなった中村勘三郎さんはじめ、大御所にも認められてきた方です。演出の要求水準も高く、激しさというより淡々と理詰めで追い詰めていくような厳しさがある。今回、広瀬さんは松たか子さんや上川隆也さんといった実力派に囲まれ、さらなる演技力が問われるわけです。この正念場を乗り切れば、女優としての実力はもちろん、箔もつきますよ」

“朝ドラ色”や“燃え尽き症候群”といった朝ドラ女優の“ジンクス”を乗り越え、さらなる壁に挑む広瀬。

 壁といえば、彼女は以前、オーディション情報サイトで、〈壁があればそのまま突っ込んでいく。常に戦闘態勢なんです〉と語っていたけれど、さて。

週刊新潮 2019年10月3日号掲載

ワイド特集「風立ちぬ」より

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