山本太郎が政権をとったら「ヒトラーのようになりかねない」と識者が憂慮する理由

政治週刊新潮 2019年8月8日号掲載

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「山本太郎」を台風に育てる慄然「衆愚の選択」(2/2)

「れいわ新選組」と「NHKから国民を守る党」。このたびの参院選で躍進を見せたこの2党は、あなどれない可能性を秘めているという。しかしそこに、懸念がないわけでもないようで……。

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 れいわは大衆に迎合するポピュリズム政党と目されているが、帝塚山学院大学の薬師院仁志教授は、

「大阪都構想が大問題であるかのように煽って、対立軸を作った大阪維新の会の煽動的ポピュリズムとは異なります。れいわが取り上げる問題は、民衆が抱えているリアルな悩み」

 と話す。そうかもしれないが、山本太郎代表が演説で訴えた“生きててよかったと思える国”をめざすにしては、山本代表は原発事故の風評被害に苦しむ福島の住民を、絶望に追いやったことはなかったか。たとえば、2013年5月8日付のブログで彼は、

〈君が学校でほぼ毎日食べる給食、安全かな? 残念ながら、かなり食べ物に対して気を使わなければあなたの身体は被曝し続ける〉

〈どうやって自分の身体を守るのか。(中略)東日本の食材を僕は食べない〉

〈風評被害などではなく、完全な「実害」なんだ。食品のほんの一部をサンプリング検査して「安全だ」なんて完全にナメられてる〉

 等々煽り立てていた。要は、政府は面倒だから、食品は汚染されていないことにしているが、そんなのは嘘八百で、福島どころか東日本の食品を食べているかぎり命が保たれない、と訴えていたのだ。

「私たちの野菜や果物からは、国の厳しい検査基準の数十分の一の汚染物質しか検出されなかったのに、山本さんは反原発運動を盛り上げるために、福島の野菜が毒物であるかのように喧伝しました。絶対忘れないし、絶対許しません」

 と、福島県で農業を営む40代の女性は、いまなお怒りを隠さない。

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