木村佳乃「後妻業」で思い浮かぶ「大竹しのぶ」 “もう1人の木村”が適役だったか?

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年寄りが近付きがたい

「今回の『後妻業』で小夜子を演じている木村は、ヒョウ柄スカートや真っ赤なコートを着こなし、いかにも大阪のおばちゃんぽい衣装で、“はあ~あ? なに言うとんの! アンタの耳は腐っとるんかい!”などと乱暴な大阪弁をまくし立てるわけです。大阪弁云々を言うつもりはありませんが、彼女はお年寄りには近づき難いほど綺麗ですし、スタイル良すぎ、というか痩せすぎ……。いくら“父を早くに亡くしたから年上が好き”と言い寄ってこられても、私なら身構えちゃいますね。そして一貫して軽い。それは彼女の持ち味でもあるのですが、このドラマにはしっくりきていないように思います。あまりに軽すぎるためか、第1話から、ターゲットの年寄り(泉谷しげる ※映画版では津川雅彦)を殺そうとするものの、早くも情が湧いてしまう様子を見せるなど、かえって物語が薄っぺらくなっています」(同)

 バラエティ番組「世界の果てまでイッテQ!」(日本テレビ系)では、木村はイモトアヤコ を凌ぐとまで言われるチャレンジ精神の持ち主ではあるが、サスペンス系のドラマにはキャスティングミスだったか。

「キャスティングミスは木村に限りません。映画と比べるのは酷だとしても、トヨエツの演じた元締めには高橋克典ですから深夜ドラマみたいになっていますし、彼の通うクラブのホステスには元AKBの篠田麻里子、映画では永瀬正敏が演じた小夜子の犯罪を追う探偵役には伊原剛志……、なんだか安っぽいんですよ。そんな中で唯一いいと思えるのが、泉谷しげるの次女を演じている木村多江 ですね。父の遺産を守るため、小夜子と闘う役で、彼女と同じ45歳という役どころ。佳乃より色っぽいし、体も痩せギスではないし、裏に何かありげな暗さもある。どちらかというと彼女にならダマされてもいいと思っちゃいますね」(同)

 同じ木村でも、多江に小夜子を演じさせるべきだったか――。

 もっとも、地元・関西での視聴率はなかなか良い。初回13.7%→11.9%→12.0% と2桁を維持している。

「関西弁のドラマは少ないですからね。それに木村の変顔やズッコケなどは、吉本新喜劇や掛け合い漫才に通じるものがあるかもしれません。特に第3話では、早くも佳乃VS.多江のW木村の直接対決があり、口げんかのような言い争いがウケていたようです 」(同)

 制作は関西テレビ であるから、関西で数字が取れれば十分か。ならば、最初から新喜劇にしておけばピッタリだったかも。

「ただ、W木村の対決は、ドラマの本筋のはずです。映画版では小夜子が次々と老人を手玉に取る中で、徐々に接近していくのですが、こんなに早く直接対決となってしまい、この先、10話までどうやって持たせるのか、ちょっと不安です」(同)

週刊新潮WEB取材班

2019年2月12日掲載

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