カタール戦の敗因はバイタルエリアでのマーキングの混乱、「対応力、修正力」も発揮できず

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守備は大混乱

 日本、惨敗――。アジアカップUAE2019の決勝戦が2月1日にアブダビのザイード・スポーツシティ・スタジアムで行われ、カタールと対戦した日本は前半に喫した2失点を返せず、1-3の完敗を喫した。

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 日本は大会5度目の決勝戦進出だったが、決勝戦で敗れたのは今回が初めてだった。そして2020年W杯開催を控えるカタールも初めてアジアの頂点に立った。

 準決勝のイラン戦(3-0)が今大会のベストゲームなら、カタール戦は今大会のワーストゲームだった。特に身体が重く感じられた前半立ち上がりは最低の出来で、出足で競り負けるなど、「入りが大事で、日本が圧力をかけられるよう入りが大事になる」(塩谷司)との言葉とは対照的に、後手に回ってしまった。

 失点は前半12分、エースストライカーのアルモエズ・アリが意表を突いたオーバーヘッドで日本ゴールを破った。それほど鋭いシュートではなかったが、かえってGK権田修一はタイミングを合わせづらかったのかもしれない。右ポストぎりぎりではあったものの、弾いて欲しいシュートでもあり、カタールは初シュートでゴールをモノにした。

 さらに前半27分、バイタルエリアでパスを受けたアブデル・アジズ・ハテムが左足ミドルを豪快に突き刺してリードを広げた。試合後の森保一監督は「2点目を決めた選手はミドルシュートを持っている。韓国戦でも見ていてスカウティングはできている」にもかかわらず、それを阻止できなかった。

 ただしシュートそのものは、GK権田にとっても阻止できるチャンスがほとんどない素晴らしい一撃でもあった。森保監督は「試合が始まってからミスマッチが起こるなか、噛み合わせがうまくいかない序盤の時間帯に失点して難しい試合となった」と悔やんだ。具体的に「ミスマッチ」に言及することはなかったが、それはバイタルエリアでのマーキングの混乱だったのではないだろうか。

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