ZOZO前澤社長、京都“幻の別荘”購入 旦那衆からは不安の声

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安くても15億円

 当時の所有者は西園寺公望や山縣有朋、野村証券の創始者・野村徳七といった錚々たる顔ぶれ。ちなみに智水庵は、加賀藩士から鉱山王となり、“金沢は横山で持つ”と言わしめた横山隆興の別荘だった。最大のウリは近代日本庭園の父・小川治兵衛の手になる優美な庭である。さて、気になるのはお値段。以前の持ち主だった資産家女性に尋ねても、

「前澤さんとのやり取りはすべて弁護士に一任していますので。金額についてもお話しできません」

 と言うばかりだが、

「南禅寺界隈の1400平方メートルを超える土地と別荘に、歴史的・文化的な価値を加味すると、安く見積もっても15億~20億円は下らない。仮に“30億円で売れた”と聞いても驚きません」(地元の不動産業者)

 一方、京都の旦那衆の間では智水庵の行く末を案じる声も上がっている。

「ZOZOスーツよろしく、別荘を自分好みにカスタマイズするような無茶はしてほしくないですなぁ」

 とは先の経営者。だが、別荘に手を入れることは、さすがの前澤社長であっても容易ではない。京都市の担当者に聞くと、

「古都保存法や風致地区条例などによって、智水庵の現状変更行為には厳しい規制が掛けられています。建物の改修はもちろん、庭の木を切ったり、土や石を採取する場合には届け出が必要です。建て替えるにしても、建物の高さは8メートル以内、建蔽率は10分の2までに収めなければなりません」

 近隣の別荘では数年前から改修工事が進むが、地鎮祭はもちろん、小屋や茶室を壊すたびに付近の神社から神職を招いて清祓(きよはら)いが行われ、神事だけですでに20回以上を数えるという。

「ここの別荘を買うとはそういうこと。あの人にそこまで出来るんかいな、とは思います」(前出の経営者)

 古都との付き合いは、月旅行よりも骨が折れそう。

週刊新潮 2018年11月29日号掲載

ワイド特集「秋風吹いて同床異夢」より

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