「川口能活」引退 名GKは名監督になれるか?

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 元日本代表ゴールキーパー(GK)の川口能活(よしかつ)(43)が今季限りで現役引退することを発表した。

 日本が初めて出場した1998年フランス大会から4大会連続でW杯メンバー入りした川口。2001年にはイングランドのポーツマスに移籍し、日本人GKとして初の欧州移籍を果たした。甘いマスクで人気を博し、GKのイメージを一新させた草分け的存在と言えるだろう。

 今後については、

「かねてより指導者を目指したいと言っています」

 とスポーツ紙サッカー担当記者が語る。

「口下手で、解説者やタレントには向いていませんし。ただ、GK出身で監督として大成した人は過去にいませんね。ジュニアや高校あるいは女子チームにはいますが、プロではGKコーチ止まり。日本に限らず、世界を見渡しても“GK出身の名監督”はごくわずかです」

 野球ではノムさんなどがよく“捕手は監督向き”と言う。チーム内で唯一人残り全員を見渡しているという点では、サッカーのGKも同様だと思うのだが……。

「最近はGKも足元のプレーを求められるとはいえ、やはりフィールドプレーヤーの方が技術は上。自分より技術が劣る監督の言うことを聞きたくないというプレーヤーもいたりしますから、GK出身だと余計に監督業が難しいところがあるかもしれませんね」

 とスポーツライターの大塚一樹氏が語る。

「しかし、欧州では、サッカーのプレー経験がなくても、理論やデータ分析に長じている、いわゆる“ラップトップ監督”も登場しています。日本人GKとして画期的な業績を残した川口なら、“GK出身監督”の新境地を開拓してくれるかもしれません」

 第二の人生にも注目だ。

週刊新潮 2018年11月15日号掲載

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