オウム「大量刑死」と時代の終わりの「空気」

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 7月6日、麻原彰晃こと松本智津夫を含む一連のオウム事件に関与した7人の死刑が執行され、同26日にはさらに6人が処刑された。ニュースを耳にして私の脳裏をよぎったのは、「大逆事件」だった。無論、凄惨なテロ事件と「主義者」一掃を狙ったフレームアップ(でっち上げ)はまったく別モノだが、「時代の終わり」の大量刑死という連想が働いたのだ。

 近代日本の転換点、大逆事件とその時代の「空気」を描き切った傑作が、関川夏央原作・谷口ジロー作画の『『坊っちゃん』の時代』だ。大逆事件は5部シリーズの第4部『明治流星雨』で描かれる。...

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