映画『デトロイト』で見えるハリウッド・ビジネスの「実話」

国際

  • ブックマーク

 1968年とその前後1年くらいを背景にした映画を、私は勝手に「68年物」と呼んでいる。映画『デトロイト』(2017年/キャスリン・ビグロー監督、公開中)は1967年の夏にアメリカミシガン州デトロイトで起こった「アルジェ・モーテル事件」の映画化だから、まずその範疇と思って観た。

 デトロイトの黒人暴動のさなか、アルジェ・モーテルから警官たちに向かって銃声が轟く。実は競技用ピストルだったのだが、白人警官らは銃の所在をめぐって、モーテルの客――若い黒人男性6人と、2人の白人女性――に暴力的な尋問を行う。...

記事全文を読む

Advertisement

メールアドレス

利用規約を必ず確認の上、登録ボタンを押してください。