「とんねるず」を見出した名物プロデューサーが語る「みなおか」の“人気と終焉”

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――2018年3月末をもって、番組に終止符を打つ「とんねるずのみなさんのおかげでした」。前身番組(「とんねるずのみなさんのおかげです」など)を含め、じつに30年続いたことになる。86年、とんねるずの石橋貴明が、日枝久編成局長(当時)への直訴で勝ち取った特番が成功。ついに「みなさんのおかげです」のレギュラー化(88年10月~)が決まった。以来、なぜ、この番組は続いたのか。プロデューサーとして彼らを見出し、番組でも木梨憲武扮する“小港さん”としてお馴染みだった港浩一・共同テレビジョン社長(65)が振り返った。

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「とんねるず」はね、当時のお笑いとしては珍しい、師匠がいるわけでもなく、寄席で修業したわけでもない、新しいタイプだった。それに2人とも身長180センチくらいあるから、ファッションにしても映えるし、帝京高校の野球部(石橋貴明)とサッカー部(木梨憲武)出身のスポーツマンだから運動神経は抜群。歌わせれば上手いし、身近な面白いことを話すにも説明力がある……つきあっていくうちにね、日本のエンタテイナーが出てきたんだなあと思うようになっていったんです。

――港氏が「とんねるず」に出会ったのは1983年。以来、彼らを「オールナイトフジ」、「夕やけニャンニャン」に起用し、成功をおさめる。そして「みなさんのおかげです」へ活躍の舞台を移した。だが裏番組には、当時絶大な人気を誇った音楽番組「ザ・ベストテン」(TBS系)が立ちはだかった。

 ようやく獲得した枠が木曜夜9時、さて裏番組は? 「ザ・ベストテン」じゃねえかよ!って感じでしたね。

 視聴率の目標は15%に置かれました。自分では特番で20%以上取っていたから多少の自信はあった。でも、初回(88年10月13日)は14.9%だったかな。ちょっとショックでしたね。だけど、「みなさん」のゲストはキョンキョン(小泉今日子)や(松田)聖子ちゃんなど、アイドルもよく出ていたから、生放送の「ベストテン」ともカブるんです。だから、よく言われていたのが、

「『ベストテン』の楽屋で、みんな「みなさん」見てるよ!」

「みなさん」は2回目に15%を超え、3回目に18%を超え、4回目に24%を取ったんです。それからは25%くらいをキープして、翌89年には年間1200%を超えたんです。その年の夏ぐらいかな、住宅街を歩いていて、夜9時40分ぐらいに、民家から一斉に笑い声が聞こえてきた。番組が終わった頃、外に出てきた人に聞いてみると、「みなさん」を見て笑っていたんだという。ウケていることをすごく実感したことを覚えていますね。とても手応えはあったし、天下取れたのかな、って思いました。ベストテンはこの年に終了していますからね。その後は「渡る世間は鬼ばかり」(TBS系)との戦いにもなるんですが。

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