村田諒太vs.エンダム 選挙開票と重なった「フジ」がニンマリの事情

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喜んでぶつけた

 ところが、である。くだんの試合は22日の20時半に始まるのに、その30分前から総選挙の開票が始まることになったのだ。前出のキー局の幹部社員は、

「国民が知るべき情報を伝える、と放送法で定められているのに、総選挙の開票の時間にスポーツ中継をするのは恥ずかしいこと」

 と一刀両断。先のテレビ局関係者も、

「このリターンマッチが前から決まっていたとはいえ、開票が始まる20時までに終わるように試合時間を移動させることもできたはず」

 だが、フジテレビはあえて重なったままにした。

「フジテレビは喜んで、選挙の開票にぶつけて放映することにしたと聞いています。2014年の総選挙の際も、テレビ朝日の『選挙ステーション』の視聴率が、池上彰さんの起用で民放では無敵のテレビ東京と同じ11・6%に達しました。実はこれ、羽生結弦が出るフィギュアスケートを中継したおかげ。今回のフジも、選挙特番だったら数%しか視聴率を取れそうにないのに、ボクシングのおかげで二桁は固い」

 フジテレビに聞いても、

「ボクシングも選挙の結果も気になる視聴者のみなさまの期待にお応えします」

 と自信満々。試合の中継画面を囲むように、U字枠で開票速報を伝えるそうだが、選挙が盛り上がらないほど好機到来、か。

週刊新潮 2017年10月26日号掲載

ワイド特集「ザッツ・エンタテインメント」より

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