BB弾で狙撃されたタイ国王 陰では悪評

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 タイ国王ラーマ10世(64)がドイツ南部のミュンヘン市北郊で6月10日の夜、狙撃された――BB弾で。

「事件は、タブロイドのビルト紙が21日になって報じて明るみに出ました」(在ベルリン記者)

 事件自体は単純。近所の14歳と13歳の少年2人が、サイクリングロードを走る60代男性をおもちゃの銃で撃っただけ。ケガもない。むしろ謎は、なぜそこにタイ国王がいたかだ。

「その日は、“素裸で自転車に乗って環境保護を訴える”(ワールド・ネイキッド・バイクライド)という世界統一の運動日。ロンドンなどでは日中に大っぴらにやりましたが、ミュンヘンでは夜にこっそり。そこへタイ国王も参加していたようなんです」(同)

 昨年10月に父ラーマ9世(プミポン)が死去。昨年末に即位して後を継いだ10世。だがこの方、結婚と離婚を繰り返すなど、皇太子時代から評判が悪い。海外での放蕩でも知られるが、なぜかミュンヘンがお気に入り。

「王室が大株主のケンピンスキーホテルがあって以前から訪問は頻繁。秘密が守り易かったのでしょう。昨夏には、さらにシュタインベルク湖畔の別荘地に大邸宅を購入しました」(同)

 現在、次期皇太子と目される王子(12)も当地の私立学校へ通学中。元キャビンアテンダントの愛人(41)に、警護指揮官として将軍の地位まで与えてその教育係を務めさせている。

 そして彼女とともにペイント刺青にタンクトップという奇矯な姿でいるところを、これもビルト紙に昨年スクープされた。この有様をタイ国民はどう見るのか。

「タイには不敬罪もあって王室タブーは強い。噂では知っていて、“親不孝者”“愚者”と陰では言っても、公の場で王室批判は口にできません」

 と話すのは、タイの社会事情を研究するある専門家。

「不敬罪での逮捕は、前国王の晩年から急に増えました。軍政が政権批判の抑圧にも利用しているんです」 

 軍政の本音は、“国王元気で留守がいい”のようだ。

週刊新潮 2017年7月6日号掲載

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