所在不明の「伊藤若冲」が83年ぶりに現れた深い事情

アート週刊新潮 2016年1月28日号掲載

 国の重要美術品に認定されていながら、83年間、所在不明の名画があった。

 江戸時代中期の作品「孔雀鳳凰(くじゃくほうおう)図」。筆を揮ったのは伊藤若冲で、海外でも人気が高い画家である。

「大正15年の美術雑誌『國華』に写真で紹介されて以降、公に展示された記録はありません」(文化部記者)

 昨年、東京都内で見つかり、若冲研究の第一人者である辻惟雄東大名誉教授と、所蔵先に決まった岡田美術館(神奈川県箱根町)の小林忠館長が真筆と鑑定したのだ。

「若冲の代表作『動植綵絵(さいえ)』が描かれる直前の花鳥画は今までなかった。

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