【元少年A『絶歌』】憤然と私はこの書を否定する!――徳岡孝夫(ジャーナリスト)

社会週刊新潮 2015年7月2日号掲載

 匿名性というベールで覆われた歪(いびつ)な舞台。元少年Aは事件を語る手記を発表することで、そのど真ん中に立ち、スポットライトを浴びながら、再び“ゲームを始めた”つもりでしょうか。

 最初に断っておきますが、私は彼の手記を読んでいませんし、これから読むつもりもありません。確かに民主主義の社会では、言論の自由、表現の自由というのは、絶対的な条件とされます。しかしそれが保障されているからといって、無制限ではありません。民主主義国家にあっても、満員の映画館の中で、“火事だ!”と虚偽の言葉を叫ぶ自由は誰にも与えられていない。

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