「東京三大貧民窟」出身でありながら皇族に愛された伝説の浪曲師 百回忌で再び脚光

社会

 かつて「貧民街」出自の芸として差別されていた芸能「浪曲」を、皇族の御前公演にまでレベルアップさせた明治期の大浪曲師・桃中軒雲右衛門の存在が、百回忌を迎えた今年、あらためて脚光を浴びている。

 浪曲師・桃中軒雲右衛門(1876~1916)は、芝新網町の出身。ここはかつて「東京三大貧民窟」の一つといわれていた。そのため雲右衛門が完成させた浪曲は、寄席や劇場に嫌われ、露天や仮設小屋のような貧相な環境でしか上演できなかった。

 しかし雲右衛門は、九州にわたって、政治結社・玄洋社の面々と知り合い、いまNHK連続テレビ小説「花子とアン」で話題の宮崎龍介の父・宮崎滔天(革命家にして浪曲師「桃中軒牛右衛門」)らの協力の下、「武士道鼓吹」精神に基づく新しい浪曲「義士伝」を完成させる。

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