人々の心をわしづかみにした玉三郎 「対立」と言われた歌右衛門について語る

芸能芸術新潮 2014年6月号掲載

 文化人類学者で無類の歌舞伎好きでもある船曳建夫氏は、坂東玉三郎の襲名50周年を記念した「芸術新潮」6月号の特集で、歌舞伎ファンが玉三郎を"発見"したのは1967年10月だったと振り返っている。当時『紅葉狩(もみじがり)』の主役・更科姫を差し置き、脇に控える侍女役の玉三郎に注目が集まってしまい、劇場内ではこんな騒動が起こっていた。

■学級崩壊ならぬ劇場崩壊

船曳:『紅葉狩』の時は、いわば劇場全体、観客全員の収拾がつかなくなってしまった。

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