幼な馴染みによる「開かれた皇室」本/『今上天皇 つくらざる尊厳 級友が綴る明仁親王』

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「召し上がりかたは、お世辞にも上品とは言えず、のろく、よそ見をしながら時間がかかったのを憶えている」

「立場上、すましていたが、仲間のなかでは、女子に興味の強いほうの一人だったと私は思う」

 なんとも率直な証言である。語られている対象が今上天皇だから、いささかびっくりする。最初の引用は初等科低学年、次の引用は高等科在学時のお姿である。

 書き手は学習院の幼稚園から傘寿を迎えた現在に至るまで、最も親しい関係の同級生である。中等科ではヴァイニング夫人から英会話の特別講義を一緒に受け,高等科の馬術部ではよきライバルとして競い合い、社会人になっても、多い年には年四十回近く東宮御所を訪れてポロを一緒に楽しむ。...

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