驚くべき品種改良の歴史/『食卓のメンデル』

IT・科学

「遺伝子組換え食品は、あなたの口にも届いています」――帯の刺激的なコピーは、密かに広がる遺伝子組換え食品の流通に警告を鳴らしているかのようだが、意味するところは全く逆。「育種と品種改良の歴史をひもとけば、遺伝子組換え食品をあなたはもうとっくに食べていますよ」ということなのである。
 本書は科学者の視点から、「植物の遺伝子組換え技術」を品種改良という「人類による植物利用の歴史」の中に位置づけし直す試み。遺伝子組換え=悪玉という固定観念を打ち払う啓蒙の書と言えなくもないが、「だから危険ではない」というプロパガンダが随所に埋め込まれていて、無邪気に評するのはためらわれる。

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