元祖 屁理屈おじさん サンキュータツオ/私の名作ブックレビュー【書評】

文芸・マンガ

 美しい夕景を見たとき、それを絵に描く人もいれば、文章に書く人もいるし、歌で感動を表現する人がいる。そのなかで、「なぜこんなに夕景が美しいのか」について考える人、またそのこと自体を表現する人がいる。それが批評であり、評論だと私は考える。わかるまで考え続ける。それが目的化している。屁理屈が大好きなのである。

 一般に、批評とか評論をする人は、客観的な文章で、フェアな視点で、主観を殺して文章を書いているイメージがある。でも、小林秀雄はそうじゃない! 「なぜこんなに夕景が美しいのか」、そのことについて、つねに「なぜ自分には」この景色が美しく見えるのかという、「自分」の話をしている人なのだ。

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