闇社会の金を巡る行動原理/『大阪府警暴力団担当刑事―「祝井十吾」の事件簿―』

社会

 東京の盛り場を根城にする、ある暴力団の組長にインタビューしたことがある。会見場所には彼らの縄張り内にある料亭を指定された。若造だった私は編集長とデスクに呼び出され、しつこく注意を受けた。「代金は絶対相手に支払わせるな。恩に着せられて、骨の髄まで利用されるぞ!」。取材終了後、支払いをしようと立ち上がると組長は、「お兄さん、ここは私のシマですよ。恥をかかせないでくださいよ」。結果的に料金は組長が支払うこととなったため、その後しばらくの間、ビクビクと過ごしていたが、幸いなことに組長からのアプローチはなかった。

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