「山辺節子」判決手記 借金返済のため架空投資、若いツバメとタイ逃避行…支配した“生き物”の正体

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「超女子力オバサン」が拘置所で綴った「だから私は愛される」(下)

 出資法違反容疑で国際手配もされた山辺節子(63)が「週刊新潮」に寄せた手記には、幼い頃から己を支配してきた“生き物”が登場する。その“生き物”に突き動かされるようにして、彼女は男を支配する術を使って「支援者」を次々と獲得。クラブママ、歌人、そして会社社長とめまぐるしく〈ステージ〉を変えていった。だが、山辺の人生の“頂点”はやがて下降線を辿り始める。

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 会社社長として我が世の春を謳歌していた51歳の頃、山辺は造花製造業の女性社長と知り合い、親しくなった後、その女性社長の会社の手形の裏書きを依頼されるようになる。そして、最終的にその会社が倒産。それによって負債を背負うことになった山辺の会社も倒産、彼女自身も自己破産せざるを得なくなったのである。ただし、社長時代に建てた豪邸は家族名義にしていたため残った。

〈持っている物を売りながらの生活が始まった。年令的にも50才を超え、男との出合いも少なくなった〉

〈豪邸が残っているので誰も破産に気付かない。生き物と私は出来る範囲のシナリオを必死で考える。どんな状況にあってもどこからか金が届く気がする〉

 売れる物が徐々に少なくなる中、クラブ経営時代の客からプレゼントされた絵画を画商に託したところ、200万円で売れた。

〈その夜は、華やかな服装で食事に出掛けた〉

〈行きつけの店で板長相手に寿司をつまむ。どんな貧困にあっても、ありえない行動をする。高い食事代を支払い、チップまで渡す。生き物と私はこの生活をこの快感を忘れられない〉

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