【独自】安倍元総理射殺事件 「山上容疑者」父の自殺の背景にあった“もうひとつの団体”の名

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宗教に傾倒し、育児を放棄

 7月8日、選挙応援中に凶弾に斃(たお)れた安倍晋三元総理。「母親が統一教会に多額の寄付をし破産した」と動機を供述している山上徹也容疑者(41)には、実父が自殺した過去、そしてその背景に「別の団体」の存在があることがわかった。

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 山上容疑者の父は、1970年代末に奈良に本社を置く建設会社に入社し、その前後に社長の娘と入籍、容疑者の兄、妹を含む3人の子どもをもうけた。当時、居を構えていたのは東大阪市内の木造の一軒家。当時の近隣住民によると、頻繁に父が母を怒鳴りつける声がする異様な家だったという。

「実はお母さんが『朝起(あさおき)会』という宗教にはまっていたんです。子育てをほっぽらかしにしていて、朝の5時とかに出かけてしまうんです。当時、2歳か3歳かの男の子が冬も裸足で家の外に出てきて、泣きながら母親を探してるんですわ。ご主人もなんもせんとね。おしっこやうんちで重くなったおむつをはいているから、半ケツ状態でかわいそうでした」(一家を知る知人)

 朝起会とは、戦後まもなく設立された実践倫理宏正会のことで、朝起会と呼ばれる早朝の活動をメインに会員数は400万人を超えるといわれる。

「生活倫理を実践する社団法人ということになっており、宗教団体であることを否定しています。しかし、事実上の宗教ではないかと指摘する声もある」(宗教事情に詳しい記者)

「最後は近くのマンションから飛び降りて自殺しはってね」

 実践倫理宏正会の東京本部の担当者は、

「(母親の)会への在籍は過去を含め、一切なく、朝起会に参加したこともございません」

 と否定するが、先の知人は団体への傾倒が引き起こした悲劇についてこう語る。

「奥さんが相当宗教に入れ込んでしまったみたいで、旦那さんはノイローゼやったようです。最後は近くのマンションから飛び降りて自殺しはってね、それは近隣で話題になりましたわ。それから1年と経たず、一家は引っ越していかれました」

 父を亡くした後、一家は奈良市内にあった祖父の家に身を寄せた。母は父に代わり実家の建設会社の取締役に就任し経理を担当するようになるが、しばらくして統一教会に入信したという。

 もちろんいかなる生い立ちであっても今回の凶行は絶対に許されない。ただし、動機を知るという意味では生い立ちもまた重要な情報といえるだろう。7月14日発売の「週刊新潮」では、山上容疑者が受けていた“凄絶なネグレクト”などと併せて詳報する。

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