松本人志の土地転売は島田紳助が指南役? 本人は「会社に聞いて下さい」

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松本人志

 ダウンタウンの松本人志(52)が、JR新橋駅近くの80坪の土地を購入したのは2010年のことだった。6年弱保有した後、今年3月25日に野村不動産に売却。地元不動産屋によれば「購入価格は8億円ほど、売却価格は16億円くらいではないでしょうか」という。このL字型の土地は、角のタバコ屋が土地売却に同意すれば価値が増大するとして、不動産業界では知られた物件だ。松本の前の前の所有者、次に土地を取得した不動産デベロッパーの「プロパスト」共に交渉を試みるも、失敗。タバコ屋を営む高齢の姉妹は「週刊新潮」の取材に対し、「ウチは昔から売るつもりはない」と答えた。

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 それにしても、かような「名物おばあさん」が居座る土地の情報を、松本はいかにして入手したのか。

「指南役として考えられるのは、11年に引退した島田紳助。紳助は松本にとって元々あこがれの存在で、不動産取引には詳しい。紳助の不動産取引の鉄則は“買いたいものを買うのではなく、相手が売りたがっているものを買え”というものでした。土地の前所有者の『プロパスト』は売却したがっていたわけですから、この鉄則にも合致します」(吉本興業関係者)

 この点、「プロパスト」の社長は、

「あの土地の取引に、吉本興業や島田紳助さんは関係なかったと思いますよ」

 として、こう話す。

「売りに出したら、松本さんが買いに来た。それだけの話なのです。最初、『松本人志』という名前を見た時は社内中で冗談じゃないかと話題になりましたよ。松本さんご本人とお会いして話をすることは一切なく、顧問弁護士か何か、委任状を持った代理人の方とやり取りをしました。松本さんがあの土地を取得し、どんな使い方をするかについては聞いてもいません」

■完全にプロのやり方

 6年弱、という松本の土地保有期間について、

「コインパーキングにして固定資産税分を賄いつつ、5年が経過するのを待って転売する。これは完全にプロのやり方ですよ」

 そう読み解くのは、先の地元の不動産屋である。

「土地を取得して5年以内に売ると、短期譲渡所得という扱いになり、売買で得た利益の39%が税金として持っていかれる。ところが、5年以上経ってから売った場合、長期譲渡所得として、税率は20%で済むのです。知識と、資金的な余裕がなければ絶対にできない取引です」

■「フフッ、会社に聞いて下さい」

問題のタバコ屋と土地

 プロをも唸らせる取引で多額の利益を上げた松本は6月12日夜、なんばグランド花月で行われたお笑いライブにゲストとして出演していた。終演後、ライブでMCを務めた後輩芸人のたむらけんじやケンドーコバヤシと共に、大阪市西区内の雑居ビルの前まで車で移動したのは皆で食事をとるためだったのか。天気はあいにくの雨で、後輩芸人の「東京ダイナマイト」ハチミツ二郎が傘をさしかけるなか、車から降りてきた松本に声をかけた。

──新橋に保有していた土地を売却された?

「はい、はい」

──大きな利益を上げられたと聞いているが?

「はい、はい」

 移動しながら相槌を繰り返す松本だったが、雑居ビルの前、後輩芸人がずらりと並んでいる辺りまでくると、半笑いのような表情を浮かべ、手を広げておどけるように言った。

「これ、あの、僕の後輩たちです。よろしくお願いしまーす」

──いやいや……お願いします。8億くらい儲けられたと聞いていますが?

「フフッ、会社に聞いて下さい」

 この日の松本は短い金髪に無精ひげ。Tシャツにジーパンという格好だが、テレビで再三いじられている通り、鍛え抜かれた上半身は筋肉でパンパンである。ビルの中に入るも迷ってしまった様子で、「どこやったっけ?」と誰に対してともなく言う。すぐさま「こっちです」と低音ボイスで促したのは、ビルの階段の近くに控えていたケンドーコバヤシだった。

 翌日、松本は自らのツイッターで前日の取材に対する文句を述べると共に、

〈数年前に買った土地を最近売った。。。〉

 と書き込んだが、いやはや、松ちゃんらしくもない。これほどの得難い経験について披瀝する場所は、人気番組「人志松本のすべらない話」をおいて他にあるまいに。「おばあさんがどうしても土地を売ってくれなかった話」として――。

「特集 新橋駅3分! 玄人向け! 『L字型』更地80坪! 立ち退かないタバコ屋あり! 8億円の土地転売で『ダウンタウン松本』の譲渡損益」より

週刊新潮 2016年6月23日号掲載

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