絶対放送禁止! 限定60名「高田文夫」ライブで語られた「たけし・さんま」の師弟論

エンタメ 芸能

  • ブックマーク

Advertisement

「今日聞いた話は、ウカツに外では話せない……」

 参加者たちは、そんな気持ちで会場を後にしたことだろう。去る4月26日、新潮講座神楽坂教室で開かれた、高田文夫氏の新著『私だけが知っている 金言・笑言・名言録』の刊行記念講座。限定60枚のチケットは、発売10分ほどで完売したという。

 同書は、高田氏がこれまで集めてきた先達や芸人らの「金言・笑言・名言」を多数収録し、解説を加えた1冊。

 この夜、担当編集者を聞き役に据えた高田氏は、プラチナチケットを入手した聴衆を前に、ラジオでは放送できないような言葉、秘話を惜しげもなく開陳した。

 まずは小学校4年生のときに初めて作ったという小噺「ノミと少年」を披露。

 栴檀は双葉より芳し。この時点で放送禁止用語が織り込まれていたことで、聴衆の度肝を抜いた(残念ながらその用語はここでは書けない)。

 さらに、話題はショーンKから往年の大物達にも飛び火し、「大作曲家の●●先生のヤバい話」やら「大物コメディアンの故・●●さんのトンでもない話」など、固有名詞を連発。

 また、ビートたけしや明石家さんまを題材に「師弟論」も展開した。

 ビートたけしは深見千三郎、明石家さんまは笑福亭松之助をそれぞれ師匠と選んでいる。両者に共通するのは、弟子に己の芸風を押し付けずに、個性を重視した点だという。

 さらに、笑福亭松之助の自叙伝『草や木のように生きられたら』から、さんま入門時のエピソードを紹介した。

 楽屋にいた松之助に弟子入りを申し込んだ高校生(のちのさんま)に対して、松之助が、

「何でわたしの弟子になりたいの?」

 と尋ねたところ、

「あんたはセンスがいいから」

 と言ってのける高校生さんま。

 なかなか失礼な態度なのだが、松之助はうっかり

「ありがとう」

 と言って頭を下げたという。

 ビートたけしが、師匠の指が少ないことをギャグにしていたというエピソードも披露されたが、これも残念ながら詳細をお伝えすることは控えざるをえない。

 いずれにせよ、卓越した才能を見抜いた師匠が弟子を型にはめなかったこと、またそういう師匠を選んだことが、のちの大スターを生む素地になったということのようだ。

 講座ではさらに、「ビートたけしのオールナイトニッポン」の裏話や、「人間万事可愛気」という、ご本人考案の名言をもとにした「人気者論」も聴衆を唸らせた。

 もっとも、約1時間半の「講義」のかなりの部分は、テレビ、ラジオはもちろん、残念ながらここでもとても活字にできないものばかりなので、代わりに、講座でも触れた同書収録の金言、笑言、名言をいくつかご紹介しておこう。

「ワイドショーは、どんなタレントが亡くなっても“名優”“大歌手”にしてしまう」(永六輔)

「人気は高さじゃない。長さだ」(発言者不明)

「元旦や 餅で押し出す 二年糞」(ビートたけし)

「どんな悲しみも、笑いに翻訳できる大らかさがどうしても欲しい」(高田文夫)

デイリー新潮編集部

2016年4月29日掲載

メールアドレス

利用規約を必ず確認の上、登録ボタンを押してください。