英国紳士たちの多くが後悔、そのツイッターの呟きは… 英国EU離脱20の疑問(1)

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「英国紳士」はツイッターで何と呟いたか?

 衝撃の結果を受けて、英国のツイッターは、ジェントルマンたちの悲痛な呟きで溢れ返っている。

〈国の経済を救うために投票したが、ポンドが急落したことで、すぐにその判断を悔やんだ〉

〈離脱派の嘘を信じて票を投じた自分に嫌気がさしている。私の一票が盗まれた気分だ〉

〈もはや焼け落ちる自宅を前に、立ち尽くすことしかできない……〉

 今回の国民投票を前に、Britain(英国)とExit(離脱)を掛け合わせた「Brexit」という言葉が大流行した。しかし、投票結果がもたらしたのは、Exit(出口)の見えない混乱ばかり。

 そうしたなか、選挙後にツイッター上で拡散している新たな造語が「Bregret」だ。つまり、離脱に票を投じた英国紳士の多くが、今になってRegret(後悔)しているというのである。とはいえ、BBCの取材に対して、

「どうせ残留だろうから、自分の一票は大したことではないと思った。まさかこんな結果になるとは……」

 と自責の念を吐露した男性は、ツイッター上で、

〈BBCに答えた奴。今になってショックを受けるなんて、とんだマヌケ野郎だ〉

 と袋叩きに。一方、

〈よく考えてもらいたい。君たちがトランプに投票する前に……〉

 と、大統領選が11月に迫るアメリカ国民に、同じ轍を踏まぬよう警告を発するジェントルマンもいる。

 ともあれ、船出から後悔の嵐に見舞われながら、紳士の国は苦難に満ちた航海へと漕ぎ出したのである。

「特集 ヘイトと衆愚が理性にまさった? 地球的大混乱で誰が笑うか? まさかの英国『EU離脱』20の疑問」より

週刊新潮 2016年7月7日号掲載

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