前代未聞!「上手すぎるサイン本」が話題に 古市憲寿氏の意外な才能

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 最近は、書店で著者のサイン本や直筆の色紙を見かけることが珍しくありません。サイン会のついでに残していく場合もあれば、自ら出向いて書いていく場合もあるようです。「著者サイン本」には、ちょっとしたお宝感があるので、つい買ってしまった、という方も少なくないのではないでしょうか。

 ただ、多くの場合、サイン本や色紙は書き手側の一定のフォーマットにのっとっていますから、1冊1冊に大きな差がないことがほとんどです。署名の近くに添える言葉やイラストを何パターンか用意していらっしゃって、ヴァリエーションを工夫している方もいますが、それも大抵は数種類というところでしょう。

 そういう「サイン本」「色紙」の常識を破る凝り方で、話題を呼んでいるのが、若手社会学者の古市憲寿さんです。4月に刊行された『だから日本はズレている』(新潮新書)は、「日本(の、主におじさん)のズレ」に古市さんが次々ツッコミを入れていく日本論。「強いリーダーなんて要らない」「学歴はやっぱり大事だ」「ノマドはただの脱サラである」「『若者』に社会は変えられない」といった意表をつく指摘の数々が笑い、共感、称賛、反発等々様々な反響を呼んでいます。そうした内容への反響に勝るとも劣らないくらいに評判を呼んでいるのが、プロモーション用に古市さんが描き下ろしたサイン色紙とサイン本の数々です。

 ご覧のように、書店用の色紙にはカラーでかなり凝ったイラストが描き込まれています。その書店の土地柄にちなんだものも数多くあります。漫画家ではない著者でここまで凝ったものは前代未聞かもしれません。

 古市さんは、もともとマンガを描くのが得意だそうで、この色紙一枚を2~3分くらいで仕上げてしまうのだそうです。これまでに何と400店用に描き下ろしたとのことです。

 サイン本のほうも、相当な凝り方で、ヴァリエーションは数え切れないほど。中には「一体どれだけ手間がかかっているの?」というような力作もあります。

 さすがにこれだけ手間がかかっているため好評で、現在は都内に限らず、あちこちの地方で売られているとのことです。丁寧な仕事ぶりの効果もあってか、売れ行きは好調で、間もなく10万部とのこと。ご近所の書店で見かけたら、ちょっとご覧になってみてはいかがでしょうか。

デイリー新潮編集部

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