カレンダー辞任から逃れても「島尻安伊子」大臣 針のムシロ

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 いまは凪(なぎ)の永田町が色めき立ったのは、島尻安伊子(あいこ)沖縄北方担当相(50)の進退問題に発展しそうな気配が漂ったからだ。2009年から自身のカレンダーを支援者に配布していたと、明らかにしたのである。

 昨年10月、松島みどり法務大臣(当時)がうちわを配布した件で辞任に追い込まれたのは記憶に新しい。政治部デスクによれば、

「島尻大臣も公選法上の寄附にあたる可能性があるが、菅義偉官房長官は、問題ナシ、と辞任を否定しました」

 実は、彼女の入閣を推薦したのは官房長官だという。

「2年前の11月に沖縄選出の衆参5議員が普天間県外移設を撤回した際、説得に奔走したのが島尻さんでした。それを菅さんは評価していた」(官邸関係者)

 さらには、

「沖縄は前回衆院選の小選挙区で自民が全滅しました。来年の参院選で改選となる彼女の議席を死守するには、担当相に据えるのが効果的。大臣になれば、翁長雄志沖縄県知事は彼女から振興予算を受け取る形になる。すると、対立候補の元宜野湾市長を支援しづらくなると考えたのです」(同)

 しかし、官房長官に見初められたその行動が、地元では仇になっている。

「彼女は07年の民主党の那覇市議時代に、その時は辺野古移設推進派の市長だった翁長氏に誘われ、国政に転身、自民党入りした。彼女は県外移設を唱えるも、推進派に。一方の翁長氏は反対派に変節したため、彼女は昨年の知事選で支援しなかった。恩知らずと揶揄され、沖縄タイムスはカレンダー問題を1面で報じています」(地元政界関係者)

 今後も試練が待ち受ける。

「11月、予算委員会の閉会中審査で、野党の追及を受けることでしょう」(先のデスク)

 女性大臣が“日めくり”のごとく代わらぬよう――。

週刊新潮 2015年10月29日号掲載

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