脳外科医が教える“攻めのリハビリ” 50代からスタート…自宅でできるカンタンな動きで「脳が実年齢より20歳若返る」!

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幸せな人生を送るために…

 筋力増強だけでなく“心を整える”ことも酒向医師は提唱している。

「日々を幸せに生きていくためには、最低3つが必要です。日々、“楽しいことがある”“気持ちのいい生活ができる”“会いたい人がいる”。その内容は人それぞれになりますが、この3つのために自ら計画を立てて生活を送れると、認知症予防になります。70歳を過ぎてから、特に何の計画も立てずにふんわり過ごしていると、家にこもるようになる。すると80歳くらいできっちり認知症になっていきますね」

 さらに酒向医師は、高齢者こそ“伴侶性”を高めることを大切だと話す。

「高齢になってくると、大事なものは居心地のいい場所……つまり自宅です。自宅をきれいに保てているうちは、認知症ではありません。掃除がめんどくさくなるのは認知症の危険サイン。また家庭&社会での役割があることも重要です。高齢になってくると“孫が可愛い”になってしまう方がすごく多いんです」

 孫の教育方針のズレを期に子ども夫婦から距離を取られ、鬱になる……は“あるある”なのだそう。

「高齢者こそ孫離れをして、伴侶を大切にすることが大事です。もちろん、今更ベタベタするわけではなく、適度な距離感を保ちながら。定年後は家にこもり、家族以外の人とコミュニケーションを取らなくなる男性は少なくありません。ずっと夫が家にいたら、妻は息苦しい(笑)。高齢男性はちゃんと外に出かけ、ゆるくても頭を使った仕事をしたり学んだりしながら、認知機能をキープ。同様に、高齢女性はゆるくても家事を続けることで、衰えを防げます」

 心身健やかで、幸せな人生を最期の最期まで送るために、今からできることはたくさんある――。

 長嶋茂雄氏、山田太一氏らが信頼した酒向医師。【記事前編】では、そのメソッドを紹介している。

取材・文/池谷百合子
フリーライター。これまでに芸能人や著名人を500人以上インタビュー。

デイリー新潮編集部

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