「このままでは日本が壊れる」 世良公則が明かした出馬の真意 「外国人をぎゅうぎゅう詰めにして、観光立国といえるのか」

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「外国人の方をぎゅうぎゅう詰めにして……」

 公約には「外国人土地取得規制」「オーバーツーリズム対策」を掲げているのだが、

「相互主義が成り立っていない国を相手に、土地やインフラなど安全保障上問題になるものを売るのは反対です。そこはしっかり規制して守っていきたい。こう言うと排外主義者だと批判する人もいますが、音楽に例えれば、めいめいが勝手に演奏したら不協和音になるだけ。きちんと音譜の中でアレンジをしてこそ音楽が奏でられるのです」

 インバウンドに関しても、

「マナー違反など、地元の人とのトラブルを放置しながら外国人の方をぎゅうぎゅう詰めにして、果たして観光立国といえるのか。良いものは皆で協調しないと作れません。バランスもセンスも無視して絵の具を混ぜれば、どんな色も真っ黒になる。それをやっているのが今の政府だと思います」

「両方の意見があるべき」

 国への憂いは尽きない。とはいえ、急な出馬で準備も整わず、3日の第一声はホテルの宴会場で上げるという異例の選挙戦となったわけだが、

「事務所は簡易的に確保し、ボランティアの方々に来ていただいています。僕の動きは現在、XなどSNSで伝えていますが、街頭での活動は支持者に囲まれてコールされて盛り上がるという形ではなく、事前告知なしのゲリラでやろうかと考えています」

 というのも、

「直接言葉をかけてもらう中で、『よく言った』という人もいれば『帰れ世良』という人もいるでしょう。でも僕がライブで教育委員会からバッシングされた経験から思うのは、両方の意見があるべきだし、なければかえって恐ろしい。皆にたたえられれば、それこそノイズキャンセリングの中に身を置いてしまうことになります」

 こうした思いに、世良氏と20年来の親交があるギタリストのマーティ・フリードマン氏は、

「政治的な話はしたことがないけれど、今回の出馬は驚きませんでした。彼は僕が日本に住み始めた頃に初めて会ったアーティストで、暮らし方からマナー、言葉まで丁寧に教えてくれた。日本の良さをシェアしていきたいのだと思います」

 大阪では4議席を19人が争う。“憂国出馬”の帰趨はいかに。

週刊新潮 2025年7月17日号掲載

特集「大波乱の7.20参院選」より

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