“紀州のドンファン”妻の元代理人「イケメン弁護士」が弁護士会から懲戒処分を受けていた「弁護士としての品位を失うべき非行」とは?
民事訴訟では遺族と弁護団に賠償命令も出ていた
会見で弁護団が述べた発言の一部を紹介する。
河西氏 「平日のイベントというのは非常に多くございまして、平均的にたとえば1日10時間以上、拘束があったりとか、あとは11時間から13時間にわたって拘束されることもあったというところです」
河西氏 「『愛の葉を辞めるのであれば、1億円支払え』というような話を友人と友人のお母さんの中で、移動中の車内で話をしたということになっております」
望月氏 「裁判の中では詳細なLINEのやりとりについて、大量に出す予定ですけれども、パワーハラスメントをうかがわせるようなメッセージ、日常的な言葉。それからお母さんなんかが、A子さんがリビングでスタッフと電話している時なんかに、すごく怒鳴られているようなことを隣で聞いていたりとか、いろんなことがあったところです。そして、最後に『辞めるならば1億円払え』と言った言葉。これもパワーハラスメントの一つなわけです」
当時、テレビを見ていた人は誰もが怒りに震えた事だろう。16歳の少女が1日10時間以上もの過重労働を強いられ、社長から「アイドルを辞めるなら1億円払え」という強烈なパワハラ発言までされて、追い詰められ死を選んだ――、というのだ。
だが、この遺族側の主張はその後の裁判で尽く「事実に反する」と退けられた。遺族側から起こされた訴訟で「パワハラや過重労働はなかった」と認定され、佐々木氏側は勝訴。原告側が主張していた「辞めるなら1億円払え」発言も事実認定されなかった。
佐々木氏が「記者会見やウェブサイトで虚偽の内容を広められて名誉を毀損された」として遺族と佐藤氏ら弁護団を訴えた訴訟では、遺族と弁護団側に計約560万円の支払いを命じる判決が確定している。
真実性も真実相当性も認められない
東京弁護士会懲戒委員会も記者会見における佐藤氏らの広報活動について次のように厳しく非難した。
〈懲戒請求者(Hプロジェクト)及び懲戒請求者代表者(佐々木氏)の社会的評価を低下させるものであり、摘示された各事実ないし意見論評の前提事実には真実性も真実相当性も認められないと判断し、被審査人ら(佐藤、望月両氏)による本件記者会見での名誉毀損の成立を認定したことが認められる〉
直接発言せず、司会者だった佐藤氏についても、
〈本件記者会見において問題とされた本件一連の行為の存在及びA子の自死の原因に関するストーリーを考えた中心的人物〉
という理由で責任を負うべきとした。
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