自民党2世議員の焼肉店トラブル 煙と臭いめぐり“店は公害”発言も
緊急事態の宣言解除とはいえ、休業要請や短縮営業で、飲食店は軒並み青息吐息である。東京は六本木の、この焼肉店とて例外ではない。そのうえ、本来なら頼りたい公僕の方から強火モードで責められる“ご近所トラブル”まで抱え――。
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その店が開店したのは1年半ほど前。六本木の国立新美術館や東京ミッドタウンのほど近く、大通りから少し入ったところにある。
落ち着いた雰囲気で、20代後半から40代の男女がお洒落をして出かけるようなスタイリッシュな店だ。そんな焼肉店がどんなトラブルに見舞われたのか。店のオーナーが悄然として語る。
「店から出る煙や臭い、音について、うちに隣接する一戸建てとマンションの方、2組から苦情をいただきました。現在は“ダクトと排気ファンを使うのなら、1日当たり150万円支払え”と言われています。あまりに法外な要求です」
焼肉店の煙をめぐる諍いは全国津々浦々で起きているだろう。しかし、1日に150万円はさすがに……。
「それを裁判所に申し立てているのは、一戸建ての住人。自民党の伊藤信太郎さんという国会議員です。最初から代議士の肩書きを出してこられました。父上の代から住まれていて、いまはご家族で暮らしています。もう一組はマンション所有者のご夫妻で、要求額は1日4万円。なぜ、両者の要求額にこれほど差があるかは分かりません」
ここで一旦、伊藤議員について紹介しておきたい。選挙区は宮城4区で当選6回の中堅。麻生派に所属し、外務政務官と外務副大臣を経験している。現在67歳。政治部デスクによると、
「父親の宗一郎さんは1960年が初当選。宇野宗佑や海部俊樹と当選同期で、科技庁や防衛庁で長官を歴任し、第69代衆院議長もつとめました。“東北のケネディ”として国民に親しまれた、大人物です」
その宗一郎氏が2001年に心不全で亡くなり、地盤を継いだのが伊藤議員で、
「六本木で育った彼は、慶應の幼稚舎から大学の経済学部へと進みました。大学院の法学研究科で修士課程も修了。ハーバード大留学後にフランスのソルボンヌ大で学んでいた81年に帰国し、防衛庁長官に就いた父親の秘書官となったのです。絵に描いたようなボンボンの2世議員ですね」
そんな人品骨柄卑しからぬはずの人物が、地回りヤクザもびっくりの要求をするまでにどんな経緯が――。
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