「離婚会見の席でもずっと手を握っていた」…元夫「千葉真一」が語り尽くした「野際陽子」との“本当の仲”

エンタメ 芸能

  • ブックマーク

時々は会って飯を食っていた

 俺は「帰った時にいろよ」「ご飯作れよ」と言ったこともない。でも、陽子にはどこかでそういう意識があって、仕事をセーブしていた面はあった。だから、実は俺と結婚してから、彼女はあまり売れなかったんだよね。

 それが別れて、亭主とか周りに気兼ねがなくなって、自由奔放に生きている感じがした。溌剌としていたよね。それが演技に出ていて、実際、売れたよね。あぁ、陽子は、俺と結婚していない方が良かったんだ……そう思ったよ。

 憎しみ合って別れたワケじゃないから、その後も樹里の誕生日のお祝いとか、時々は会って飯を食っていた。最後の会話も、やっぱり娘のことだったと思う。「アメリカに行きたいって言うけど、大丈夫かな」と聞くから、「やらせるべきだよ」と。

 今、振り返ってみても、俺は陽子との生活に、良い思い出しかないな。からめ捕られた結婚だったけど、幸せだったよ。

ひとつだけ果たせなかったこと

〈むろん、これはこれで一方からの見方だ。別れた夫婦のこと。さまざまな葛藤はあっただろうし、野際には野際の言い分もあるはずだ。しかし、まったくタイプの異なる千葉との生活、そして別離が、野際の役者としての人生にある種の“彩り”を与えたことは間違いなさそうである。〉

 陽子も81歳。よく生きたよ。実は陽子には一つだけやりたいことがあってね。それだけは果たせなかった。何かって? それは俺と樹里だけの秘密。内緒だ。

 でも、俺みたいな訳のわからない奴と結婚して、別れて、大好きな女優をやれて、そして、女優のまま死ねて……。陽子は幸せな人生だったと思うよ、きっと。

 ***

「部屋に来ない?」と言われ――。第1回【「千葉真一」が肺がんで逝った「元妻・野際陽子」を語り尽くす 「俺は嵌められたの。からめ捕られちゃったの」】では、交際時のエピソードなどを明かしている。

デイリー新潮編集部

前へ 1 2 3 次へ

[3/3ページ]

メールアドレス

利用規約を必ず確認の上、登録ボタンを押してください。