茶室付きの大豪邸、熱海に別荘と豪華クルーザー ビッグモーター前社長の“成金ぶり”を知人が証言【写真あり】

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“ふざけんな、ボケ”

「兼重社長は、ひとことで言えば、昭和の頑固創業社長そのものですよ」

 とは、ちょうどその頃、同社に入社した元幹部社員である。

「短気で、土日の成績が悪いと、月曜日の早朝に“ふざけんな、ボケ”とLINEが来たこともありました。営業の数字が悪い店舗の店長は、異常な早さで交代させたり、降格させたりしていましたね」

 社員へのハッパも厳しく、

「いつも“トップの背中を捉えた”“日本一を獲るぞ!”と。“狂ったように出店するぞ”とも言っていました」

 なるほど気質はいかにも体育会系という感じだが、決して厳しいだけの存在ではなかったという。

「人間味もある人なんです。怒った後の口癖は“いけんいけん興奮してもうた”で、怒りを収めるために声に出していました。新入社員にも“さん”付けでしたし。単身赴任の社員がいたことを知った際、すぐに家族のいる地元に戻してあげたこともあります」

 カネに関しては、むしろ“ケチ”とも言いたくなるほどだったという。

「出張時の新幹線はグリーン車ではなく自由席。タクシーにも乗らず、電車と徒歩で目的地に行きますし、カバン持ちもいませんでした。スーツは洋服の青山で、2着セットで3万円の品を買ったと、変な自慢をしていましたね。車はベンツやBMWでしたが、中古でしたよ。だから僕らも社長よりいい車には乗れませんでした。ハワイに別荘を買ったという話は聞いたことがありますが……」

熱海には豪華クルーザーが

 そしてついに業界トップの座に躍り出るのである。

「社員に見せる顔はともかく、その頃から“成金趣味”になったのは事実」

 とは、兼重氏の知人だ。

 その象徴が冒頭で紹介した20年新築の噴水・滝・茶室付き、目黒の大豪邸であるが、

「他にも、軽井沢に別荘を持っています」

 軽井沢駅から車で5分ほど、敷地は優に950坪近い。登記簿を見ると、兼重氏は10年にこの土地を購入し、14年に前述の資産管理会社に売却。16年に同社名義で2階建ての別荘を建てているのだ。

「しかも同じ年に、隣接する1600坪を超える土地も購入しています」

 現地を訪れると、その土地では先の別荘より巨大な建物が建築中だった。金がうなっているのは間違いない。

 ちなみに、当該地の隣にはトヨタ自動車・豊田章男会長の所有する土地も。先ほどの旧盛田邸購入といい、世界的企業のトップへの対抗心でもあるのだろうか。

 また、

「熱海には、兼重さんの豪華クルーザーが泊めてありますよ」

 とは、同地のマリーナ施設の関係者である。

「17トンで、加えてヨットとボートも係留されています。それぞれにビッグモーターのロゴと社名が記されていますのですぐにわかりますよ。ご本人は月に1度くらいの割合で利用しています。主に釣り目的で、ゲストを乗せ、操縦士付きで沖に出ていますね」

 船の購入は昨年で、名義は資産管理会社だそうだ。

 さらに、だ。

 その熱海では、駅から車で5分ほどの高台に、やはり資産管理会社の名義で5年前に土地を購入。一昨年には地上2階、地下1階の別荘を建てている。それが、見事なオーシャンビューなのである。

週刊新潮 2023年8月3日号掲載

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