米司法当局に逮捕された「ヤクザ幹部・エビサワ」 実際は「栃木県の2DKアパートに住むチンケな詐欺師」と被害者が証言

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10年前から使っていた「bamboo」

 今回、DEAは起訴状の中で、海老澤がおとり捜査官にSNSで送った「武器リスト」も公表しているが、2人とも10年前に同じようなものを目にしている。起訴状には、海老澤らが武器を“bamboo(バンブー)”という隠語で呼んでいたと記述されているが、B氏が見せてくれた2010年に海老澤から送られてきたというメールの題名にも、「The price list of bamboo」とあった。添付のPDFファイルには、起訴状に載っているものと似た武器リストも記されていた。

「海老澤にとってバンブー取引は、昔から使っていたネタの一つに過ぎなかったのです。私自身、10年くらい前に、ミャンマーに支配されたシャン族の人物が、『独立を考えているので武器が欲しい』と海老澤に持ちかけている場に同席したことがあります。ただ、取引は進みませんでした。海老澤は、武器を購入するルートなど持っていなかったからです。ヤツの様々な手口を目の当たりにしてきましたが、全部がウソ。架空の話を持ちかけてカネを騙し取るのが手口です。もしかしたら、今回、彼はDEAが扮した武器商人を相手に初めてまともな取引をしようとしていたのかもしれません」(A氏)

息子は慶応→超有名企業に就職

 こんなデタラメな人生を送りながらも、驚くべきは海老澤容疑者が所帯を持っていたことである。

「数年前まで、奥さんと子供2人の4人で、2DKのアパートに暮らしていましたよ。実は、上の男の子は慶応大学に進学し、誰もが知る超有名企業に就職しています」(A氏)

 最後までヤクザ幹部だと信じ込んでいたDEAの覆面捜査官は、「エビサワ」の本当の姿を知ってどう思うのだろうか。

デイリー新潮編集部

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